仲村太作さんからのお便り「歩行」について
仲村太作さんの障害について
仲村さんは、幼少の頃に発症したインメデル病がもとで下半身の進退に大きな影響を受けてしまい「走る」という行動を一切してこないまま大人になりました。故に幼少の頃から火災訓練等の学校の行事に参加をすることすら出来ていませんでした。インメデル病の為にかけっこなど子ども達が楽しい時間を過ごすことを経験せずに車椅子一歩手前の生活をしていました。高校を卒業するころには、身体的能力が高まり車いすや松葉杖を使用しなくても歩行することが出来ました。ですが、全力で走ることは出来ませんでした。
歩行について仕事にどんな影響が出ていたのか
平常時の歩行については問題ないのですが、瞬時の判断が必要となってくる時にその即座の判断をしたとしても体がついていかないので本人の心に常に葛藤がありました。その為に何にもない時にそれが爆発して周囲に混乱を招いていました。社会生活の中では団行動ができない事が出来ない事は「イコール」社会不適合者を意味しているのだということを実感しました。
周囲からの反応はどうだったのか
上司の人は、私の症状を知っていて理解してくれていましたが、全てを信用してくれているのだと上司のように他の人を信用したり信頼したりすることは出来ませんでした。それではいけないと分かっていても幼少の頃からの習慣は変わらないので本当に苦労しましたが、心から温かく接してくれる人も数人いて気持ち穏やかに仕事という名の業務を行なうことが出来ました。